さ行
焼香(しょうこう)
香をたいて仏にたむけること。香には線香と抹香があり、宗派により焼香回数が異なる。
粗供養(そくよう)
葬儀の会葬者に謝意を表すためにお渡しする品。
品物はハンカチ、お茶など地域によって異なる。
施主(せしゅ)
法事または葬式などを行う当主。
焼香順位(しょうこうじゅんい)
焼香する順番をさし、普通故人と血縁の濃い順に行なわれる。
地域によって異なるが、一家の主人が亡くなった場合、喪主(未亡人または長男)、故人の子供、故人の父母、故人の配偶者の父母、故人の孫、故人の兄弟姉妹、故人の配偶者の兄弟姉妹、故人の叔父叔母、故人のおい、めいの順となる。
荘厳(しょうごん)
天蓋・幢幡・瓔珞(ようらく)その他の仏具・法具などで仏像・仏堂を飾ること。また、その飾り。
精進落し(しょうじんおとし)
精進の期間が終わって日常にもどって食事をすること。葬儀終了後に、親戚や世話になった人などに慰労と感謝を込めて食事でもてなすこと。精進明け。精進上げ。
祥月命日(しょうつきめいにち)
故人の死亡した月日。正忌日。
精霊棚(しょうりょうだな)
盆に精霊を迎えるにために設ける棚。仏壇の前に簀の子を敷いた棚や小机を置き、ここに位牌と樒、香、鈴、供物などを飾る。
初七日(しょなのか)
死亡して七日目、またその日に行なう法要のこと。
最近では葬儀の当日に初七日を修することが多くなっている。
白木の位牌(しらきのいはい)
白木に戒名をしるした位牌で、通夜、葬儀に遺影と共に祭壇に安置する。
葬儀の後には、忌明けまで中陰壇にまつり、法要後は寺院に納め、代わりに本位牌を仏壇に安置する。
白張提灯(しらはりぢょうちん)
紋や絵柄のない提灯で、葬儀や新盆に使用する。
厨子(ずし)
御本尊様や御位牌などを安置する仏具の一種です。
頭陀袋(ずたぶくろ)
遺体の首にかける袋。六文銭や死者の日用品などを入れることもある。
本来は僧が経巻・僧具・布施物などを入れて首にかける袋。すみ袋。さんや袋。
頭北面西(ずほくめんさい)
死者の頭を北に、顔を西に向けて寝かせること。釈導入滅の時の姿勢。
「頭北面西右脇臥」ともいう。
須弥壇(しゅみだん)
寺院の本堂内の仏像を安置する壇。仏教の世界説で、世界の中心にそびえ立つという高山である須弥山をかたどったもの。
四角・八角・円形など。須弥座。仏座(ほとけのざ)。
卒塔婆(そとば)
供養追善のため墓に立てる、上部を塔形にした細長い板。梵字・経文・戒名などを記したもの。板塔婆。
榊(さかき)
つばき科の常緑樹(じょうりょくじゅ)。特に葉は神事に用いられる。
散華(さんげ)
仏を供養するため花を散布すること。法会中、紙製の蓮華の花弁などを花筥(けこ)に盛り、声明に合わせながらまき散らす。
三方(さんぽう)
儀式に際し供物をのせる台。方形の折敷(おしき)を白木で造り、前・左・右の三方に刳形(くりかた)のある台を取り付けたもの。
四華花(しかばな)
葬儀に用いる野道具の1つ。釈尊が涅槃に入るとき沙羅双樹の花が白く変化したことに由来する。しか。かみばな。
樒(しきみ)
モクレン科の常緑小高木で、墓地などに植える。春、葉のつけねに黄白色の花を開く。全体に香気があり、仏前に供える。しきび。
四十九日(しじゅうくにち)
故人が亡くなってから七七(しちしち)日、すなわち四九日目をさす。死から次に輪廻するまでの間で、仏教では死者が成仏するように、初七日から七日ごとに供養する。
中陰。なななぬか。満中陰(まんちゅういん)。
垂・四手(しで)
神前に供する玉串(たまぐし)・注連(しめ)縄などに垂れ下げるもの。古くは木綿(ゆう)を用い、後には紙を用いる。紙垂(しで)。
死装束(しにしょうぞく)
納棺に先だって死者につける装束、服装。
白木綿に経文を記した着物で、経帷子とも仏衣ともいう。なお、浄土真宗等では一般に用いられません。
死に水(しにみず)
遺族が水に浸した筆やガーゼ等で故人の口元を潤すこと。末期の水。
注連縄・七五三縄(しめなわ)
神事の場に不浄なものの侵入を禁ずる印として張る縄。
神葬祭では忌竹(いみたけ)といって、葉つきの青竹を四方に立て、それに注連縄を用いる。
舎利(しゃり)
仏陀または聖者の遺骨。または火葬にした後に残った遺骨。塔や納骨堂に納めて供養する。
なお釈迦の遺骨はインドの8箇所に分骨され、舎利塔が建てられた。仏舎利。
数珠・珠数(じゅず)
仏前で礼拝する時に手にかけ、または念仏の回数を数えるためにつまぐる用具。小さい珠の中間に大珠を母珠といい、その他の珠を子珠という。
また宗派に共通の略式のもの(一連)などが多く用いられる。念珠(ねんじゅ)。
逆さごと(さかさごと)
物事の本来の順序や位置が逆さにすること。葬送儀礼において、死者の衣装や道具を逆さまにする風習がある。逆さ着物、逆さ屏風。
祭壇(さいだん)
葬儀に際し本尊や遺体を安置し、儀式にふさわしく場を荘厳にするための壇。仏式の場合には、段の上に興(こし)が乗せられ、壇の上には様々な供物が供えられている。
最近では生花祭壇も多く用いられている。
出棺(しゅっかん)
遺骸を納めた棺を自宅や齊場から送り出すこと。棺は遺体の足の方から運び出すが、頭から出す所もある。
出棺の前には遺体との最後の別れが行なわれる。